燃えよ文化祭、攫えよ人々!(前編)
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 高1はじめての文化祭。不思議の国のアリスをイメージした教室造形で、イカレ帽子役に扮した管理人。そこで起きた全ては若かりし頃の罪と罰と馬鹿さだった……。(笑)

*当時書いたものですので恥ずかしいのですが載せました。
今のワタクシとは別人ですので、ご了承下さい。


<登場人物紹介>

ドラちゃん
言動がどことなく不思議な謎の友人。

<用語紹介>

美術コース
当時の管理人のコース。
美術と勉強が入り乱れてるコース。

教室造形
文化祭にて、美術コースとかに与えられた使命。
普段の教室を全くの異空間に変えちゃうもの。すごい。

わたしのクラスは美術コースといって、その名のとおりのコースです。

普段はちょこちょこと作品を作っている我らですが

そんな美術コースが花開くとき








それは文化祭です





教室造形と言って、教室の中身を別の空間に変えてしまうという









ビックプロジェクト








製作時間は1ヶ月








クラスで一致団結する唯一の時間








毎日帰りは門が閉まる直前まで
空が暗くなろうとも、我らは止まらない








高校に見学に来る中学生たち




そのご両親や小さなお子様たち




本校生徒の友人たち




地元のご年配の方たち




女子比率が圧倒的に多いこの場所に
ナンパ目的でやってくるギャル男たち












そんな全ての人たちが楽しんでくれるように、我らは時間を惜しまずに作業を続ける












そして無事に(そうでもないけど、これはまた別の機会に)製作を終えた文化祭前日

みんな笑顔で、疲れと喜びが混ざり合った表情




やっと終わったのだ

あとは明日、お客さんたちが楽しんでくれれば十分




そんな笑顔舞う我ら壁作り班のそばに、別の
特殊班の女子の姿




彼女の怪しい笑み




「ねぇねぇRINちゃん」




「え、なに?」




「あのね、教室造形案内の役に決まったから」




「はぃ?」




「だから、
仮装する人に決まったから」




「……なにそれ?(汗)」




*わたしは人前で目立つことがかなり苦手




「それでね、RINちゃんはイカレ帽子屋だから」




「男役ですか」














しかもイカレ








たしかに常日頃から変な友達ナンバー1だけどさぁ

軽くジョーク飛ばしただけで彼女たちを呼吸困難になるまで笑わせて

しかもその酷さは息ができなくなるほど。

そんな罪を犯したことはありましたけど





そんな仕打ちで返さなくたって(涙)






*もちろん彼女にはそんな陰謀があったわけじゃありません







だけど実際来てみると、なんともまぁ女の子らしい服装でした(はっきり言っちゃうとコスプレっぽかった)

イカレ帽子がとっても大きな帽子だったので、いざという時は顔をすっぽり隠せるし、なかなか便利







そう、







友達がやることになった
フリフリドレスのアリス役







白みみウサギ(しっぽ付き)をやるよりは







全然オッケーでした(笑)



*ウサミミ好きさん必見でした。






















さて文化祭当日





他のクラスの教室をちらりと覗いてみる




















……プロじゃん(汗)





かなりハイレベルです。







我がクラスを覗いてみる





看板がある

そこには






「アリス・イン・ワンダーランド」



ぶふっ





なんか、ディズニーのアトラクションっぽい





でもそれはそれでオッケー













問題はお客さん












恥ずかしがって誰も入りやしない(汗)





そりゃそうだろうなぁ、だって、教室の中は
ピンク色

これは小さいお子様ならともかく、
思春期真っ盛りの男子諸君には少々キツすぎる

しかも入口が妙に狭い





なんと高さ60センチ













はっきり言って

























お相撲さんは入れません



























それでどうしようかと一旦緊急会議開始





それを見たマブダチのドラちゃん(あだ名)





「あー、それならダイジョウブ」





さすがドラちゃん。ドラえもん並に頼り甲斐がある

自身満々で言いきったドラちゃん





「どんな方法で?」





首を傾げる一同





そんな我等の目の前で恥ずかしそうに通りすぎる本校普通コース男子生徒諸君





ドラちゃんの目が光る




「待ってくださいっ!」





なんと、ドラちゃんは逃げ去る男子生徒諸君に声を掛ける





それだけならいいんですけど





思いっきり逃げ惑う男子諸君の
制服の端っこ引っ張って離さないんですよ





さすがに男子諸君一同
動揺





男子諸君一同、ちらりとドラちゃんの方を振り返る









そこでトドメ






「わたしたちの教室造形みてってくださいっ」(つぶらな瞳、うるうる)






「・・・・・・じゃぁ、ちょっとだけ」








ポ、ポケモンゲットだぜ!!(違)



















さっそくドラちゃん式

名づけて、
お客さん誘拐作戦







他の友達は遠慮気味だったが





あたしは容赦しない。(貴子風に)









「どうぞ入ってください〜」





「あ、でっでも、ちょっと……」





そこで彼の腕をわしづかみ





「すごく頑張って作ったので、少しだけでも見てってくださいっ!」





ちょっと顔を赤らめる






「……じゃぁ……ちょっとだけ……」





ピ、ピカチュウ ゲットだぜ!!(違)









これが意外と上手くいく

入るときは恥ずかしそうだが、出るときは楽しそうだった









これでも結構我がクラスの教室造形は楽しいのである









言ったであろう
ディズニーのアトラクションみたいだと!





しかも男子諸君誘拐成功率、約97ぐらい





一組だけ無理だったんだよねぇ。丁重にお断りされちゃって






中には強面の、あきらかにナンパ目的の男性諸君も

このRINにかかれば
ヒヨっこ当然(爆)





どんな男子諸君でも
教室に引きずり込むことが出来た!





それは他から見れば










嫌がる男をホテルに連れこむ女のようであったとしても!(涙)




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