死闘、ドッチボール・ロワイアル(短編)
思い出TOP
 高3のある日、「たまには遊ぼう」ということで行われたドッチボール。しかし彼女の笑顔の向こう側に渦巻く本能の恐ろしさに、まだ誰も気づかなかった……。

<登場人物紹介>

厚化粧光子
当初、こっち側と色んな衝突があった女子。
ぶっちゃけバトル・ロワイアルの光子とは似ていない。





体育です。






体育で、今回はドッチボールをやることになりました。





我が校では通常男女に分かれて体育をやるので





男抜きの、
燃える女の戦いとなるわけです。





ジャンプしてボールを
パシィッ! ってやるやつは見事失敗しました

(ごーめーんーなーさーいー!)













ボールは
敵の外野の手に。





我ら内野組に緊張が走る













敵の女子、





ボールを持ち
獲物を狙うその鋭い眼光は、まるでバトル・ロワイアルの相馬光子。











普通、ドッチボールとかって笑顔でさぁ、









「いっくよ〜」



「きゃぁー☆」










とかって楽しみまくるものですよね?





しかしこの光子、(!?)普段の怖い系女子とおりこして








すっげー怖い系になってます……。




構えてます構えてます





カマです、
カマが飛びます













最後の1人になるまで戦う、あの
バトル・ロワイアル開始です











ブンッ









来た―――――!!(逃)









「きゃっ」













ノブ―――!!(違)





速くも犠牲者です。













あぁ、また光子が……



光子がカマ構えてる







笑ってないよ



少しも目が笑ってないよ











殺る気満々だよ!!









そんなこんなで早10分







なかなかボールカマ攻撃は止まらない







ふと、光子の鋭い……いや、
ギラギラした眼光がわたしとぶつかった。








光子は向かい側の、同じくコワイ系女子に、わたしへの目線を絶対に逸らさずに大きく言った。






「あたしが考えてること、分かるよねー





「おっけー、分かってるよ……











なんかもう、その言葉の意味が
ひしひしと予想できちゃって怖いんですけど!!





案の定、そのボールはカマのように素早くわたしに向かって飛んでくる









そこを何とか
間一髪で避ける!













って、









顔かよっ!!







顔面狙いかよ!










顔狙ったって点数は入らないルールなのに……






まぁただのまぐれだよね、
きっと。









続いて受け取った子のボール攻撃が、再びわたしに向かう!





しかし彼女のボールはそれほど怖くなかった(安堵)





そうしている間にも、ボールは再度光子の手へと渡る。









ぶつかった目線







ずっと逸らしてくれません!(涙)











また来た!








何とかしゃがんで避ける。









……って、
また顔!?









顔面狙いですか!?







あまりのボールの勢いに、敵がボールを取るのに時間がかかっています。








……あれ、受けてたらどうなっていたんだろうね





あはは。









来る
避ける





カマ来る! 避ける!!













いつまで続くのさ!! いい加減にしろっつーの!!













もはや
恐怖怒りへと変わる



だってさっきから、









この厚化粧光子サンはわたしの
顔面しか狙ってませんよ?













知ってるよ、あぁ知ってるよ。







以前彼女が大きな声でわたしの陰口言ってるのをな。










これが返っておもしろいと思うわたしは





桐山寸前でしょうか?











彼女の手には、またボールがあった







肩で息をするわたし







また火花を散らす厚化粧光子の眼光







……笑ってる











この人、口元歪んでマスヨ―――!!(怯)







しかし投げたボールをついに我がチームのプリティーガールが受けとめる!!








天使だキミは―――!!









「ちっ。」
(by厚化粧光子)









おぃ、なんだよその舌打ち――!













怖いじゃん!!(涙)









思い出TOPへ

Copyright (C) 2002-2004 AISHU-SIRONEKO RIN , All rights reserved.